がん対策基本計画を閣議決定、働く世代や小児を充実
2012/6/8 11:27 日本経済新聞
政府は8日、今年度から5年間の目標となる「がん対策推進基本計画」を閣議決定した。
2010年現在で19.5%の喫煙率を22年度までに4割減の12%に引き下げる数値目標を初めて明記。
働く世代や小児のがん対策の充実を重点課題に新たに盛り込んだ。
がん患者の5年生存率の平均は50%を超え、「がんになっても安心して暮らせる社会の構築」を目指す。
がん対策推進基本計画は2007年に施行した「がん対策基本法」に基づき、日本人の死因トップのがんの治療体制を全国的に向上させるため5年ごとに策定する。
07年に続き、今回が2回目。今後、各都道府県が同計画に基づいて地域ごとの計画見直しを進める。
喫煙率の目標値は、10年の調査で「たばこをやめたい」とした喫煙者(37.6%)全員が禁煙した場合の数字。
また22年度までに、「月1回以上」受動喫煙する機会がある人の割合を飲食店で15%、行政や医療機関では0%に引き下げ、家庭で「毎日」受動喫煙する機会のある人の割合を3%に減らす目標も掲げた。
たばこは肺がんなどのリスクを高めるとされ、本人の喫煙が影響した死亡者は10年の推計で12万~13万人に上る。小宮山洋子厚生労働相は8日の閣議後の記者会見で「がん予防に喫煙の防止は重要な要素。数値目標を盛り込むことは大きなメッセージだ」と強調した。
計画ではこのほか、重点的に取り組むべき課題として新たに「働く世代や小児へのがん対策の充実」を加えた。
がんと診断されてから5年後に生存している割合が50%超に上昇するなか、働く世代のがん検診受診率の向上や就労支援、死亡率が上昇している女性のがん対策の充実を盛り込んだ。医薬品の承認が海外に比べて遅れる「ドラッグラグ」の解消や、小児がんの治療や相談支援の体制整備も目指す。
今朝、厚労省の健康局の方が息を切らして会館の事務所に報告にお越しくださいました。
今まで積み重ねてきたことが少しずつ形になってきました。
まだまだスタート地点ですが、がんで苦しむ国民の皆様が一人でも少なくなればと願っています。
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がん対策推進基本計画が閣議決定されました。
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