少し前になりますが、19日の日本経済新聞朝刊の春秋から一部をご紹介します。
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・・・キリスト教の旧教と新教が凄惨な争いを続けた16世紀のフランス。
文学者の渡辺一夫は双方の融和を図ったり圧迫に屈せず学問に徹したりした人々の評伝を描く中で、「寛容の精神」に着目した。
歴史の教訓から「寛容は不寛容に対し不寛容であってはならぬ」という言葉が原則だと記す。
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素晴らしいメッセージです。
また今、約90人が死亡したバタクラン劇場で奥さまを亡くされた男性のメッセージが報道され、共感を呼んでいます。
このメッセージにも同じ心があると思いました。
愛する家族を奪ったアントワーヌ・レリスさんは、Facebookでテロリストたちに「もちろん、私は痛みに打ちのめされている。君に小さな勝ちを譲ろう」とした上で、こう呼びかけたそうです。
「私は君に憎しみを贈りはしない。君はそれを望んでいるだろう。君が僕がおびえることを、安全のため自由を犠牲にすることを、期待していただろう。君の負けだ」
憎しみが憎しみを生む悪循環の中で不寛容を増長させることは、平和にとって重大な脅威ではないでしょうか。
参考:産経ニュース「『君の負けだ』 犠牲者遺族のメッセージ、共感呼ぶ」2015.11.20
http://www.sankei.com/world/news/151119/wor1511190075-n1.html
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寛容は不寛容に対し不寛容であってはならぬ
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