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党内力学に勝てず

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谷垣氏、苦渋の撤退宣言 党内力学に勝てず
2012.9.10 23:50 産経ニュース

 自民党の谷垣禎一総裁が総裁選出馬を断念したのは、一本化を模索した石原伸晃幹事長の参戦を抑えられず、再選戦術が行き詰まったからだ。次期衆院選の顔として石原氏の登板を望む森喜朗元首相ら党重鎮による「包囲網」も大きなプレッシャーとなった。自民党の下野から3年。野党党首として各種選挙で着実に勝利を重ね、民主党の2人の首相を退陣に追い込んだ“実績”は一顧だにされず、無念の降板となった。(水内茂幸)

 「伝えたいことがある」

 谷垣氏は10日午前10時ごろ、石原氏を携帯電話で総裁室に呼び出した。大島理森副総裁も交えた3者会談。谷垣氏は「ここで候補者がたくさん出るのは、私の不徳の致すところ…」と苦しい胸の内を初めて明かした。総裁選からの撤退宣言だった。

 この会談の直前まで、谷垣氏は着々と準備を進めてきた。出馬に必要な20枚以上の推薦状も確保していた。側近は同日中の出馬会見を想定し、朝から都内のホテルで構想を練った。

 大島氏も谷垣氏の再選を側面支援してきた。出身派閥の高村派に推薦人確保を頼み、谷垣、石原両氏との会談では「幹事長が出馬辞退した場合、谷垣氏で決選投票に持ち込める」と、石原氏の自重を求めていた。

 谷垣氏の再選出馬は秒読み段階だった。しかし10日朝になって谷垣氏は突然、苦渋の決断を下した。いったい何があったのか。

 谷垣氏の前に立ちはだかったのは、党重鎮らによる多数派工作だ。森氏や古賀誠元幹事長、青木幹雄元官房長官らは「谷垣氏では次期衆院選を戦う顔として難しい」として、石原氏への禅譲を模索していた。

 ただ、野党党首として、一定の戦果を上げてきた谷垣氏の交代には、それなりの理由が必要だ。格好の材料となったのが、8月29日の首相問責決議の可決。谷垣氏ら党執行部は、消費税増税に賛成しておきながら、増税を批判する小沢一郎・国民の生活が第一代表が主導する首相問責に賛同するという二律背反を犯した。これが、“谷垣降ろし”を加速させた。

 谷垣氏は「派閥政治に終止符を打つため」と出馬を促された。しかし、最後は「派閥の力」に屈した。

 側近議員は10日昼、党本部の玄関で、涙が流れないように空を見上げた。

 「今朝誰にも相談せず決めたようだ。説得したが…。きょうはいい天気なのに」




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