魚釣島上陸5人・乗船の9人を逮捕…沖縄県警
15日午後5時半頃、尖閣諸島(沖縄県石垣市)の魚釣島西側の岩礁に、中国の領有権を主張する香港の民間反日団体「保釣行動委員会」の抗議船「啓豊二號」が接岸、乗っていた14人中7人が上陸した。
沖縄県警は同5時54分、うち5人を入管難民法違反(不法上陸)容疑で現行犯逮捕。さらに海上保安庁の巡視船が残る2人を乗せた抗議船を挟み込んで捕捉、乗船していた9人を同庁が同法違反(不法入国)で現行犯逮捕した。
尖閣諸島への不法上陸者の逮捕は、2004年3月以来。今回の不法上陸について野田首相は同日夜、首相官邸で記者団に、「法令にのっとり厳正に対処する」と語った。政府は、逮捕者を同法に基づき強制退去処分とする方向で調整している。ただ、送検することも可能で、中国や韓国が日本領土の島々への領有権主張を強める中、上陸を許したことは波紋を呼びそうだ。
第11管区海上保安本部(那覇市)によると、抗議船に乗っていたのは香港や中国本土の活動家と香港のテレビ局記者ら。船は西からほぼ一直線に尖閣諸島を目指し、2時20分頃に魚釣島から西約44キロの接続水域(日本領海の外側22キロ)内に、同3時51分に領海内に侵入。警戒していた海保の巡視船が警告、船体を接触させ放水で接岸を阻止しようとしたが、突破された。
7人は歩いて魚釣島近くの岩礁に上陸した。同島で待機していた同県警警察官らが船に戻るよう警告したが、逮捕された5人は応じなかった。同県警は5人を海保の船で沖縄本島に移送、詳しく事情を聴く。
沖縄県警幹部によると、7人は中国と台湾の国旗、「保釣連合」などの団体名を記したのぼりを持っていた。抗議船には中国国旗や「わずかな土地でも失うことは出来ない。いかなる民族も侮辱するな」と中国語で記された横断幕が掲げられていたという。
藤村官房長官は同日、記者団に「尖閣諸島が我が国固有の領土であるということは歴史的にも国際法上も疑いなく、我が国が有効に支配している」と強調した。外務省の佐々江賢一郎次官は15日夜、程永華(チョンヨンフア)駐日中国大使を外務省に呼び、「不法な上陸は極めて遺憾だ」と抗議した。政府は、04年の不法上陸事件の際、逮捕された中国人7人を強制退去処分としている。
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「啓豊二號」には香港の民主派政党「社会民主連線」の曽健成・元区議(55)や、社会運動にかかわる楊匡船長(45)ら香港人活動家6人に、マカオと中国本土の活動家各1人、中国系の香港・フェニックステレビ記者2人などが乗り込んでいた。抗議船のメンバーは、尖閣に接近してからは、香港で待機するメンバーと衛星電話で連絡を取り合い、上陸直前には「(島の)浅瀬に乗り上げた。(中国)国歌を歌おう」と報告していた。保釣行動委員会は15日夕、香港で記者会見し、「委員会の十数年の活動で最大の成功だ」と語った。(香港 吉田健一)
(2012年8月15日21時46分 読売新聞)
8年前と同じような送検せず、、、なんてことでいいのだろうか。
もう曖昧なことでは駄目だ。
国内法に則って厳しく対処すべきだと私は思う。
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