日本人の死因1位のがんへの理解を子どもの時から深めてもらうため、文部科学省は、小中高校でがん教育を行うための指針を作ることを決めた。
近く、医療や教育関係者、がん経験者らによる教育内容の検討会を設置。今年度は約20地域でモデル事業を行い、来年度以降、教材を作成する。
がんは、日本人の2人に1人がなるとされるが、検診の受診率は伸び悩んでいる。
学校では、学習指導要領に基づき、小学校高学年、中学校3年、高校の保健分野で生活習慣病の一つとして取り上げられるが、「がん教育」に焦点を絞った授業はまだ少ないとみられる。
今回、同省では、がんや患者に対する正しい知識は「基礎的な教養」と位置づけた。
検討会では、がんについて①喫煙や運動不足といった生活習慣や遺伝性など多様な原因がある②日本人の死因1位で、一生の間にかかる可能性が高まっている③規則正しい生活や運動など予防につながる④早期発見で治る可能性が高い⑤患者への偏見をもたない―といった内容を、子どもの発達段階に応じてどのように教えるか議論する。
指針には、小児がんの知識や、家族にがん患者がいる場合などの配慮も盛り込む。授業は基本的に教員が行うが、医師やがん経験者らを外部講師として招くなどの工夫も検討する。
検討会ではモデル授業の効果や課題を検証し、指針作りに反映させる。現在、道徳や総合学習の時間などで取り上げている例も参考にするという。
7月7日 読売新聞夕刊
非常に大切なことです。
がん教育の問題は今後もしっかりと取り上げていきたいと思っております。
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小中高で「がん教育」…死因1位、指針作成へ
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