赤羽有紀子さん(34)ラストラン 笑顔で締めくくる
2014.1.27 10:39 産経ニュース
■「やりきった。夫には『ありがとう』しかない」
競技場に戻るとサングラスを外し、笑顔で手を振った。沿道から何度も指示を送りゴールで待ち構えていた夫、周平コーチの胸に飛び込んだ。「最後まで楽しく走れた。やりきった感じです」。ラストランを笑顔で締めくくった。
「最初は結婚したら競技はやめるつもりだった」が、大きな夢に向かって二人三脚で走り続けてきた。
「反発したことは何度もあったけど、五輪に出させてもらえた。夫には『ありがとう』という言葉しかない」
2006年に長女の優苗(ゆうな)ちゃんを出産した後も競技を続け、夫婦にとって最も思い出深いという08年の北京五輪にトラックで出場。翌09年の大阪国際でフルマラソンに初挑戦し、今度はマラソンで五輪出場という夢に向かって走り出した。
赤羽有紀子さん(34)ラストラン 笑顔で締めくくる
ママさんランナーとして、合宿や遠征でまな娘と長期間会えなかったこともある。それだけに「寂しい思いをさせてしまったけど、これからたくさん一緒に遊ぼうねと言ってあげたい」と母親の表情をのぞかせる。この日は30キロ手前の沿道から優苗ちゃんも応援。最後まで頑張れた。「妹がほしい」という優苗ちゃんのため、子供もあと2人欲しいと考えている。
新婚旅行は2泊3日で伊豆に出掛けた。もちろんバッグにはしっかりとシューズを入れ、雨の中できっちり練習もした。「あれは新婚旅行ではないです」と笑う。現役を退くことを決めたいま、一番の願いはゆっくり旅行することだ。
「九州一周とかがいいですね。今度はシューズを持たずに、小さなかばんで」
アスリートから一人の女性の顔に戻った。(丸山和郎)
引退するにはそれ相当な理由と覚悟が必要だ。
私も、レーシングドライバーでいた時、いつ限界を感じられるか、、、相当苦しんだ。
赤羽選手の頑張りには心から敬意を表する。
今後の女子マラソン界を大きく変える勇気をくれた、、、、実績は忘れない。
我が国のモータースポーツ界も佐藤久実選手や荻原なお子選手のように、私と同期でいながら未だに活躍している女性ドライバーにはどんな応援でもしたい心境だ。
強さと一途さと、、、そして続けることの勇気と覚悟には敵わない。
アスリートの活躍は、みんなに夢を与えてくれる。
存在そのものが、誰にも代えがたい宝物なのだと確信し、大切にすべきだと認識を共有したい。
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やめる覚悟
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