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JR北海道改ざん

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JR北海道改ざん、3つの謎


 JR北海道の函館保線管理室によるレールの計測データ改ざん問題は、国土交通省の3回目の特別保安監査に発展した。

 改ざんは最初の監査前日、異常を隠蔽する目的で組織的に行われた可能性が高い。このため、同省は異例の抜き打ち方式で監査に臨むが、本社が改ざん前の計測データを入手しながら同省に報告しなかった理由などが、監査の焦点となりそうだ。

 ◆国交省幹部、怒り

 「鉄道を担当して30年。鉄道会社の改ざんが取りざたされるなんて初めてだ」

 14日、ある国交省幹部は怒りをあらわにした。別の幹部も「異常の放置も悪いが、改ざんはそれと一線を画す悪質さだと語気を強めた。9月の監査で、同社にだまされた格好の同省は、今回の監査で函館保線管理室以外も徹底的に調査する方針だが、同管理室の改ざん問題では大きく三つの謎が残されている。

 ◆今も「調査中」

 同管理室管内では9月21日、レールの待機などに使われる「副本線」の複数箇所で異常が見つかっていたにもかかわらず、同社本社に「異常はない」と電話で報告した(=表〈1〉)。同管理室の誰が、なぜウソの報告をしたのか分かっていない。同社は今も「調査中」と固く口を閉ざす。

 同日の時点では、レールの異常は計9か所で見つかっていた。国交省は他にもないか、緊急の調査を同社に指示。同社はこれを受け、同管理室を含む44の保線担当部署に口頭で報告するよう求めていた。

 ◆本社はゼロ報告

 翌9月22日には、本社が各保線担当部署に、報告の内容を裏付けるためレールの計測データの提出を求めた。同管理室は、レールの補修基準を超える異常が含まれたデータを同社本社に出した(=表〈2〉)。23日には、同社は国交省に全道計97か所で異常の放置が見つかったことを報告したが、同管理室管内は「ゼロ」とされた。

 同管理室は21日、「異常はない」と報告しながら、なぜ22日には異常値を改ざんしていないデータを出したのか。本社が23日、同管理室の異常をスッポリ落として国交省に報告した理由と合わせて不明のままで、二つ目の謎となっている。

 ◆「会社守るため」

 最後の謎は、同管理室で改ざんを主導した人物や、その動機だ(=表〈3〉)。

 同社などによると、改ざんは、同管理室に特別保安監査が入った前日の25日に行われた疑いが濃い。同社は、同管理室の複数の社員が改ざんに関与したと明らかにしたが、主導した人物や理由などはすべて「調査中」としたままだ。

 改ざんの動機について、同社の調査に「会社を守るためだった」などと語る同管理室社員もいたというが、3日前の22日には、本社に異常箇所が記載された改ざん前のデータを提出しており、改ざんしても本社のデータと突き合わせれば判明してしまう。

 結果的に改ざんは発覚し、国交省による異例の抜き打ち監査という、JR北海道発足以来最悪の危機を招いた。
(2013年11月15日08時24分 読売新聞)

国会でもきっちり追及すべき。


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